
上図のように寸法の文字の方向を変更する方法は以下の方法がある。
・AutoCAD 2010以降
AutoCAD 2010以降から「文字の方向」という項目が追加され、「垂直方向の寸法値位置」にも「下」という項目がついかされた。 これらの項目をそれぞれ変更することで、寸法値の向きを変更することができる。この方法は、ファイル間でコピー&ペースト(張り付け)が行えるため使い勝手がよいが、AutocCAD 2009以前のバージョンには対応していないため、この機能を利用した図面を旧バージョンのAutoCADで開くと、ファイル内での表示には問題ないが、「移動」や「複写」を行うと寸法値が元の位置に戻ってしまう。
→寸法値の向きを変更する方法(AutoCAD 2010以降)
・UCSを利用した方法
寸法を引き出す前に、[UCS 管理]から「Z軸回転」を実行し、Z軸を中心にX軸とY軸を回転させて、寸法値の表示される方向を変更する方法。 この方法は、AutoCAD LT全バージョンで使用でき、「寸法スタイルの変更」や「移動」、「複写」を実行しても寸法値の向きは変わらない。しかし、コピー&ペースト(張り付け)を行うと寸法値の方向が元に戻ってしまうという大きな欠点がある。→寸法値の向きを変更する方法(UCSを利用した方法)
寸法値の向きを変更する方法(AutoCAD 2010以降)
AutoCAD 2010以降からUCSを使用せずに、寸法値の向きを変更することができるようになったことで使い勝手が良くなった。ただし、この機能を利用した図面をAutoCAD 2009以前の旧バージョンで開くと、ファイル内での表示は問題ないが、「移動」や「複写」を行うと寸法値が元の位置に戻ってしまう。
PROPERTIES[オブジェクト プロパティ管理]を利用した方法
- 対象となる寸法をクリックし、PROPERTIES[オブジェクト プロパティ管理]を実行する。
- 「文字」項目の「垂直方向の寸法値位置」、「文字の方向」をそれぞれ変更します。
・「垂直方向の寸法値位置」の値を「上側」→「下側」へ変更
・「文字の方向」の値を「左から右」→「右から左」へ変更
寸法スタイルで変更する方法
・「垂直方向」を「上」→[下]に変更する。
・「文字の方向」を「左から右」→「右から左」に変更する。


これで寸法値の向きが変更される。
・寸法値の向きを変更する方法(UCSを利用した方法)
AutoCAD LT全バージョンで使用できる。また、「寸法スタイルの変更」や「移動」、「複写」を実行しても寸法値の向きは変わらないが、コピー&ペースト(張り付け)を行うと寸法値の方向が元に戻ってしまう。
UCSの設定を元に戻しても問題なく表示されている。ただし、コピー&ペースト(張り付け)を行うと寸法値の方向が元に戻ってしまうので注意が必要。