DWGと互換性の高い「IJCAD」シリーズの中で土木向けのツールが搭載されている「IJCAD Civil」を試してみました。 バージョンは「IJCAD Civil 2016」
土木向けのツール
土木向けツールのインターフェイスは下のようにいろいろ備わっているようです。これら中で特に気になった機能は、「CAD製図基準案チェック」と「SXF(p21,sfc)変換」機能だったので、この2つの機能を入念にためしてみました。
CAD製図基準案チェック機能
用紙サイズ・縮尺・画層名・色・線種・などの整合性チェックを行い、指定したエラー箇所を拡大表示して選択することもできます。 試してはいませんが「CAD製図基準自動修正機能」もあります。CAD製図基準案チェック機能で残念なところは、チェックの対象がモデル空間だけで、レイアウト空間はチェックしないというところです。
「IJCAD Civil」では、SXF(p21,sfc)を読み込むとモデル空間に表示されます。チェックの対象をSXF(p21,sfc)としているのかもしれません。
SXF(p21,sfc)変換機能
SXFのバージョンは、SXF Ver.2に対応しています。変換設定画面ではいろいろ細かく設定することができるようです。 SXF(p21,sfc)への変換は、モデル空間だけです。レイアウト空間は変換してくれません。 「IJCAD Civil」の機能紹介のサイトでは、
SXF変換機能は、基本的に発注図面(p21/sfcファイル)をIJCAD CivilにてDWGに変換(SXF入力)⇒修正⇒提出(SXF出力)という作業を前提としています。既存のDWG/DXF図面あるいは他のSXF変換ソフトによって作成されたDWG/DXF図面については、期待通りに変換できないことがあります。
AutoCAD LTとの互換性や操作性などの性能は優秀。
キーボードへのショートカットキーの登録や「エイリアス」機能もあり、操作性もAutocad ltを操作しているような感じです。 コマンド名もAutocadと同じで、Autocad のPGPファイルの短縮コマンド一覧部分をコピーして貼り付けて使うこともでき、Autocad ltを使っていた人なら「IJCAD」に簡単に移行することもできると思います。
ただし、土木向けツールのSXF変換機能は今後を期待するといった感じです。
実際に「発注図面(p21/sfcファイル)をIJCAD CivilにてDWGに変換(SXF入力)⇒修正⇒SXF変換」という手順で少し作業しましたが、矢印が消えたり、ハッチングが化けたりと・・・SXF変換には注意が必要です。