以下は、AtoCAD LT2016で作成したテスト用図面を「AUTODESK CALS TOOLS2016」でSXF Ver.3.1へ変換したもの。 他のSXF変換ソフトを使用した場合別の結果となるかもしれない。
文字高
文字高に関してはAutoCADはSXFとの相性は決して良いとは言えません。AutoCADで作成した図面をSXF変換すると、マルチテキストやダイナミック文字、寸法値などの文字の見た目が小さくなり、 約0.77倍になります。
これは、AutoCADとSXFでは文字高の仕様が異なるからである。SXFでは、文字の上下にある空白部分を含めて「文字高」として設定されている。しかし、AutoCADでは空白を含まない実際の文字の高さを「文字高」としている。
「AUTODESK CALS TOOLS」では文字高に補正処理をかけることで見た目を合わせることができますが、見た目を合わせると「CAD製図基準」に違反することになり、市販の電子納品チェックシステムでエラー扱いになる。ただし、基準では、目視による確認を原則となっており、「電子納品に関する要領・基準のQ&A」 では、
AutoCADで図面を作成する場合、どのように図面を作成していくかあらかじめ協議しておく必要もある。
線種
SXFでは線種尺度という概念が無いため破線や一点鎖線などの見え方もオリジナルとは見え方が変わってしまう。小さいオブジェクトに破線を設定していても実際に印刷したら、破線が反映されず実線にみえる場合もある。マルチテキスト
「段組み」や「段落」などのマルチテキストの機能を使うとSXFでは崩れて表示されてしまうので、ダイナミックテキスト(1行文字列)に変換する必要がある。「背景マスク」機能も対応していないのでなるべく線と重ならないように文字の配置に注意して作図する必要がある。